2021/02/15 19:52

こんにちは。あるいはこんばんは。

the besです。

早いものでバレンタインデーも終わりましたね。

貰えもしないのにソワソワしていた小、中学生の頃を思い出します。

机の中や下駄箱を細かくチェックしたりね。

今の子供もそうであってほしいと思います。


さて今回は前回に続き丸編みに関してお話します。

前回は大まかに説明しましたが、少し深堀していきたいと思います。

ハイゲージやローゲージの話をしましたが、糸も絡めていきますね。

適ゲージ適番手という言葉がありまして、この番手の糸にはこれくらいのゲージがいいよーっていうのが

あらかじめセオリーとしてあります。

ちなみに番手というのは糸の太さを表しています。数字が小さくなれば小さくなるほど、糸が細くなります。

40/2と60/2だったら60/2の方が糸が細いということになります。

例えばですが、糸番手40/2であれば22Gの編み機、糸番手60/2であれば28Gの編み機と。

こんな風に編み機にかけるのが一般的ですね。

ただどんな糸でもどんな機械で編めるというわけではありません。

ハイゲージになれば編み機の針も細くなり、フック(先端の糸を引っかける部分)も小さくなるので太い糸は使用できません。

太い糸をハイゲージで編めば繊細でごつい生地ができるんじゃね?ってな感じで簡単にはいかないのが現実です。

今回僕が使用しているTシャツ用の生地は本来であれば22Gで編むのが一般的です。

が、編み機の針の形状や細かい調整をして28Gで編立をしております。

これにより繊細でありながら、しっかりとした生地を作ることができたのです。



ところで皆さん、度目、度詰めという言葉を聞いたことありますか?

最近商品説明でよく目にする文言かと思います。

度目とは簡単に言えば、編地を構成する一つの編み目のループの長さを指しています。

アパレルさんでもハイゲージと度詰めを混同している人も多いですが、別物です。

ハイゲージとは針が細くて多く、目が詰めっている高密度。

度目とは編地のループが短く、詰まっている。

といった感じです。

この度目とはかなり重要な要素で、生地のキックバックを左右します。

キックバックとはニット特有の伸び縮みのことですね。

例えばハイゲージの生地でも度目がゆるいとだらーっとした伸びっぱなしの生地になってしまいます。

※ウラ話ですが、度目がゆるいと生地が軽くなるので、生地値が少し安く作れます。

僕ら生地の企画する人間でも度目に関してそこまで気にしない人が多いのも事実です。

もちろん、僕の使用している生地は度目にも気を使っていますので、キックバックは素晴らしいですよ。

キックバックはループの中で糸の動きが滑らかであることが重要なので、糸に毛羽がない方が滑らかに動くのです。



↑ 編み機の針の部分の接写です。高速尺取り虫みたいに動きます。


ちなみに何故僕がここまでこだわるかと言うと、大人の為の上質なTシャツを作りたかったのです。

いい年した大人がの乳首が透けて見えるのはとてもかっこ悪く、みっともないですし、なにより周りの迷惑になってしまうので

肉感にはかなり注意しています。

またキャ〇バー様のようなアメカジであればゴリゴリのTシャツは多いですが、上質な素材でしっかりした生地というのは

あまり見たことがないと思います。

ちなみにだいたい7.2オンス程度の肉感です。

経年劣化に強い上質なプロダクトをもっと作っていきたいです。


お時間ありましたら是非プロダクトを見ていってください。

少しでも興味を持っていただけましたらフォローお願いします‼


次回は染色の話にしようかなー。

長くなりましたが、今回もお読みいただきありがとうございました‼