2021/04/06 18:56

こんにちは。

the besです。


早いもので桜も散ってしまいましたねー。

今年もお花見ができずに残念です。。

来年こそはぱーっとやりたいですね!!


さて今回は吊編み機、吊裏毛に関してお話ししたいと思います!!

名前は聞いたことがあるけど、実際どんなモノなのか分る人は少ないと思います。


まずが裏毛に関しての説明からしていきましょうか。

裏毛とはよくあるトレーナーやパーカーに使われる、裏面にループがある生地のことですね。

実はこの裏毛、3本の糸で編まれているのです!!

表糸、中糸(繋ぎ)、裏糸の3本です。

表、裏糸は名前の通りです。

中糸というのは表糸と一緒に編まれますが、基本的に表糸と逆撚りの糸が使用されているのです。

その為、トルクが相殺されて斜行(ねじれ)が起きないのです。


裏毛とは簡単にこんな感じです。


では分りやすく通常の裏毛(シンカー編)と吊裏毛の違いをどうぞ!!





少しわかりにくいですね。。

上が通常の裏毛、下が吊裏毛になります。

通常の裏毛はループが均一に揃っていて、ペタッとしてます。

それに対し吊裏毛は少し不均一でふわっとしているのがわかると思います。

この通常のシンカー裏毛では再現できない膨らみが吊裏毛の魅力なんです!!


さて、何故吊裏毛と呼ばれるのか不思議ですよね?

今では機械は地べたに置くのが当たり前ですが、当時から天井の梁から機械を吊っていた為

吊編み機、と呼ばれています。

スイスから輸入され、1900年初頭から稼働し始めましたが1960年には大量生産、大量消費の波に飲まれ新型の機械(シンカー)にどんどん変わっていきました。

現在、吊編み機を保有し、稼働させている工場さんは日本に数件しかありません。

機械を動かすことも、メンテナンスすることも現在の機械とは全く違う為、触れる職人さんも非常に少ないのです。。

編み機部品ももちろん販売、製造はされていないので古い使えなくなった吊編み機を分解して使える部品を再利用しています。

また編み針もシンカー編み機の針とは全く形が違っており、現在ではドイツでのみ生産されています。

色んな意味で希少性のある機械なんですね。


という訳で簡単に説明した所で、次回は吊裏毛の魅力をお話ししていきたいと思います!!

今回もお読み頂き、誠にありがとうございます。